プレスリリース

平成17年1月12日

社団法人電気通信事業者協会
Telecommunications Carriers Association


賀詞交歓会の開催及び会長年頭挨拶

社団法人電気通信事業者協会は、本日、下記のとおり賀詞交歓会を開催いたしました。
なお、賀詞交歓会においての当協会和田紀夫会長(日本電信電話株式会社代表取締役社長)の年頭挨拶は別紙のとおりです。
 
 
1. 日 時 : 平成17年1月12日(水)12:00〜13:30
2. 場 所 : 東海大学校友会館(東京都千代田区、霞ヶ関ビル)
3. 出席者 : 山本公一総務副大臣他、約300名
以 上
 

別紙
平成17年電気通信事業者協会賀詞交歓会 会長挨拶
 
 新年明けましておめでとうございます。
 年頭にあたり、謹んでご挨拶申し上げます。

 我が国では、「2005年までに、世界最先端のIT国家になる」という政府の「e-Japan戦略」の目標に向け、官民が様々な取組みを行ってきた結果、世界で最も低廉かつ高速なブロードバンド環境が実現されています。一方、今後日本は、世界にも経験のない、人口減少の中での少子高齢化社会に突入しようとしており、生産年齢人口の減少や老人介護問題等の社会的課題が顕在化してきます。これらの課題を克服するために、ICT(Information and Communication Technology)の利活用は欠かせぬものであり、われわれ電気通信事業者にも大きな期待が寄せられています。
 このような中で、政府は、「元気・安心・感動・便利」社会の実現を目指した「e-Japan戦略U」により、ITの利活用促進を図り、また「u-Japan(ユビキタスネット・ジャパン)政策」により、2010年には世界最先端の「ICT国家」として世界を先導することを目標としています。われわれ電気通信事業者としても、通信インフラ整備やICTの利活用促進に一層の貢献をしていくことが大きな使命だと考えております。

 さて、昨年は、台風・地震といった大規模災害が続き、改めてネットワークの安全性や信頼性の確保が注目されたところです。また、情報通信のブロードバンド化や利用者の裾野の拡大が急速に進む中で、通信情報量(トラヒック)の急増や、ネットワークセキュリティ・サイバーテロ、他人の「なりすまし」による不正取引等のネットの悪用といった様々な課題が顕在化してきています。IT戦略本部でも、重要インフラ保護等も含め、情報セキュリティ対策への取り組みが活発に議論されているところです。
 更に、昨今、個人情報流出事件が多発していますが、個人情報の保護は、情報を取り扱うわれわれ電気通信事業者にとって守らなければならない生命線です。ルールや管理の徹底、研修等によるモラルの醸成は言うまでもありませんが、技術的にいかに対処していくかも大きな課題だと考えています。
 これらの課題の解決に向けては、われわれ事業者間や関連業界等の連携はもちろんですが、グローバルな連携が不可欠であると考えています。総務省でも、日中韓情報通信大臣会合を通じて情報通信分野における3カ国の協力を推進しているところですが、われわれ事業者も、ユビキタスネット社会の実現に向け、世界各国との連携も通じて諸課題を解決していくことが重要だと考えております。

 情報通信市場が大転換期に直面している中、本年が、われわれ電気通信事業者にとって、こうした課題解決を乗り越えつつ、更に大きな飛躍の年になることを祈念して、年頭の挨拶に替えさせていただきます。本年もよろしくお願いいたします。