Q&A

ブロードバンドユニバーサルサービス支援制度の概要について

Q
ブロードバンドユニバーサルサービスとは、どのようなサービスですか。
A

・ユニバーサルサービス(基礎的電気通信役務)とは、法律(電気通信事業法第7条)において「国民生活に不可欠であるためあまねく日本全国における提供が確保されるべき」と定められているサービスです。
令和4年度の電気通信事業法の改正により、いわゆる電話(第一号基礎的電気通信役務)に加え、テレワーク、遠隔教育、遠隔医療といったデジタル技術を活用する上で不可欠なブロードバンドサービスが新たにユニバーサルサービスとして追加されました(第二号基礎的電気通信役務)。

・第二号基礎的電気通信役務に該当する具体的なサービスについては、総務省令(電気通信事業法施行規則第14条の三)において、以下のものが規定されています(いずれも下り名目速度が30Mbps以上のものに限ります。)

① FTTHアクセスサービス

② CATVアクセスサービス

 イ 光信号伝送用伝送路設備と接続される一端に同軸ケーブルが用いられるも  

   の(HFC)により構成される端末系伝送路設備を用いて提供されるもの

 ロ 総務大臣が別に告示する国際的な標準に適合している端末系伝送路設備を

   用いて提供されるもの

③ 専用型ワイヤレス固定ブロードバンドアクセスサービス

Q
4G、5Gといった携帯ブロードバンドサービスはユニバーサルサービスですか。
A

・ブロードバンドユニバーサルサービスの範囲について議論が行われた「ブロードバンドの在り方に関する研究会」の報告書(令和4年2月)では、4G、5Gといった携帯ブロードバンドサービスは、少なくとも現時点ではテレワーク・遠隔教育・遠隔医療等を継続的・安定的に利用するための手段として必ずしも十分でない場合があること、交付金制度の対象としなくとも事業者間の競争を通じた自主的な取組により全国的なサービス提供が確保されると想定されること、を理由として、令和4年の制度改正においては「基礎的電気通信役務」としては位置付けないことが適当である、と整理されています。

・他方、4G、5Gといった携帯ブロードバンドサービスを提供する事業者も、高速度データ伝送役務提供事業者に該当する場合にはブロードバンドユニバーサルサービスの提供確保のため本制度の負担金を負担することになります。負担金を負担する事業者がこれらのサービスを利用するお客様に負担を求めるかどうかは、各事業者様が決めることになりますので、ご利用の事業者様にご確認願います。

Q
ブロードバンドユニバーサルサービス支援制度とは、どのような制度ですか。
A

・ブロードバンドユニバーサルサービスは、「国民生活に不可欠であるためあまねく日本全国における提供が確保されるべき」サービスであり、日本全国における継続的・安定的な提供を確保することが求められます。その一方で、人口減少や、山間地域又は離島といった地理的条件により、ブロードバンドユニバーサルサービスの提供が不採算となってしまう地域においては、必ずしも安定的なサービス提供が継続されるとは限りません。このため、①こうした不採算地域におけるサービスの安定的な提供の確保を一義的な目的とし、さらには②ブロードバンド未整備地域の解消促進、③公設設備から民設設備への転換促進を副次的な目的として、一定の電気通信事業者から「第二種負担金」を徴収し、これを原資として、ブロードバンドユニバーサルサービスを提供する一定の事業者に対し「第二種交付金」を交付することを主な内容とした制度です。

Q
具体的に誰が何を負担するのですか。
A

・「第二種交付金」は(1)不採算な地域、(2)ブロードバンド未整備地域、(3)公設設備が設置されている地域においてブロードバンドユニバーサルサービスを提供する一定の電気通信事業者に対し、これらの地域における本制度の3つの目的(①不採算地域におけるサービスの安定的な提供の確保、②ブロードバンド未整備地域の解消促進、③公設設備から民設設備への転換促進)を達成するために必要な費用の一部を補てんするために交付される交付金であり、「第二種負担金」は、この原資とするために一定の電気通信事業者にご負担いただく負担金です。

Q
「支援区域」とは何ですか。誰が決めるのですか。
A

・「第二種交付金」は、(1)不採算な地域、(2)ブロードバンド未整備地域、(3)公設設備が設置されている地域の3種類の地域においてブロードバンドユニバーサルサービスを提供する一定の電気通信事業者に対し交付されます。
こうした地域は、法律では「支援区域」と呼ばれており、年に1度、総務省が、全国約23万の町字ごとのブロードバンドユニバーサルサービスの費用及び収益を推計した上で、費用が収益を上回ると見込まれる、すなわち不採算と見込まれる地域を特定して、指定しています。なお、「支援区域」として指定されるためには、不採算と見込まれることに加え、世帯カバー率(サービス提供可能世帯数/町字の世帯数)が50%を超える者が1またはゼロであることも求められ、この2つの要件を満たす町字が、「支援区域」として指定されることとなります。

・この「支援区域」のうち、不採算と見込まれる額が特に大きな地域、世帯カバー率が50%を超える者がゼロの地域、公設設備が設置されている地域は、「特別支援区域」、その他は「一般支援区域」と呼ばれています。

 

・「支援区域」は、年に1度、毎年11月末までに総務省が指定をし、公表しています。令和7年11月には、全国約23万の町字のうち、一般支援区域:13,634町字、特別支援区域:18,141町字、合計で31,775町字を「支援区域」として指定しました。具体的な町字は、総務省のHPをご覧ください。

Q
費用の一部を負担するとはどういうことですか。
A

・「第二種交付金」は、原則として、(1)不採算な地域、(2)ブロードバンド未整備地域、(3)公設設備が設置されている地域においてブロードバンドユニバーサルサービスの提供により赤字が生じていることを交付の要件とし、その赤字の一部を補てんする制度となっていますので、実際の費用のすべてが「第二種交付金」として補てんされるわけではありません。

Q
誰に対して補てん(第二種交付金を交付)するのですか。
A

・「第二種交付金」は、「支援区域」においてブロードバンドユニバーサルサービスを提供する一定の電気通信事業者に対し交付されますが、こうした「一定の電気通信事業者」は、法律では「第二種適格電気通信事業者」と呼ばれています。

・「第二種適格電気通信事業者」は、事業者からの申請を受け、総務大臣が、「支援区域」におけるブロードバンドユニバーサルサービスの提供状況等を審査の上で指定することとされており、現在は、NTT東日本株式会社及びNTT西日本株式会社、株式会社ZTVの3社が指定されています。

Q
コストの負担は誰が行うのですか。ユーザが負担することになるのですか。
A

・「第二種負担金」は、一定のブロードバンドサービス(法律では「高速度データ伝送電気通信役務」と呼ばれています。)を提供している電気通信事業者であって、年間収益額が10億円を超える者(法律では「高速度データ伝送役務提供事業者」と呼ばれています。)が、一定のブロードバンドサービスの回線数に応じて負担しなければならないこととされています。

・この負担は、高速度データ伝送役務提供事業者の費用の一部となることから、最終的には、お客様からの料金収入により賄われます。

Q
提供回線数に応じて第二種負担金を負担しなければならない「一定のブロードバンドサービス」とはどのようなサービスですか。
A

・高速度データ伝送役務提供事業者が、その回線数に応じて第二種負担金を負担することとなる一定のブロードバンドサービスは、法律(電気通信事業法第7条)において「高速度データ伝送電気通信役務」とされているサービスであって、総務省令(電気通信事業法施行規則第40条の7の2)で決められているサービス【以外】のサービスです。

・簡単な概要イメージは、下り名目速度が1Mbps以上の速度でインターネットに接続することが可能なサービスで、例えば、FTTHCATVといった固定系ブロードバンドサービス、4G・5Gといった携帯ブロードバンドサービスなどが該当します。

Q
第二種適格電気通信事業者は補てんされた交付金を何に使うのですか。
A

・ブロードバンドユニバーサルサービス制度の趣旨、目的に基づき、ブロードバンドユニバーサルサービスの維持コストの一部を補てんし、ブロードバンドユニバーサルサービスの安定的な提供を確保することに充当されます。

補てん額(交付金の額)について

Q
交付金の額はどのように計算するのですか。
A

・「第二種交付金」は、(1)不採算な地域、(2)ブロードバンド未整備地域、(3)公設設備が設置されている地域の3種類の地域においてブロードバンドユニバーサルサービスを提供する一定の電気通信事業者(第二種適格電気通信事業者)に対し、これらの地域において3つの目的(①不採算地域におけるサービスの安定的な提供の確保、②ブロードバンド未整備地域の解消促進、③公設設備から民設設備への転換促進)を達成するために必要な費用を補てんするために交付される交付金ですが、この費用の額は、第二種交付金の交付を受ける事業者が自由に計算できるものではなく、法律(電気通信事業法第110条の4第4項)には「能率的な経営の下における適正な原価を算定するものとして総務省令で定める方法により算定しなければならない」と決められており、省令(第二号基礎的電気通信役務の提供に係る第二種交付金及び第二種負担金算定等規則)には、より詳細な算定方法が決められています。

Q
交付金の額はいくらになりますか。
A

・令和8年度の交付金の額は、第二種適格電気通信事業者あわせて約148.6百万円とされています。このうち、NTT東日本株式会社は約143.5百万円、NTT西日本株式会社は約5.1百万円、株式会社ZTV社は0円とされています。

負担の在り方について

Q
コストを負担する高速度データ伝送役務提供事業者とは誰ですか。
A

・コストの負担は、政令(電気通信事業法施行令)により一定の電気通信事業役務の提供に係る収益の額が10億円を超える電気通信事業者を対象にする等、定められています。

Q
第二種適格電気通信事業者は負担しないのですか。
A

・負担を行う電気通信事業者には第二種適格電気通信事業者(NTT東株式会社、NTT西株式会社及び株式会社ZTV社)も含まれ、提供するブロードバンドサービスの回線数に応じて第二種負担金を負担しています。

Q
第二種適格電気通信事業者が自ら負担すればよいのではないですか。
A

・ブロードバンドユニバーサルサービスは、テレワーク、遠隔教育、遠隔医療といったデジタル技術を活用する上で不可欠なサービスですが、こうしたサービスは双方向のサービスであり、不採算地域においてこれらのサービスの提供が確保され、こうしたサービスの利用可能者数が増加することは、都市部を含めた日本全国すべての地域においてブロードバンドサービスを提供するすべての事業者が受益することとなります。
このため、能率的な経営の下における適正な原価であっても不採算が見込まれる区域においてブロードバンドユニバーサルサービスの安定的な提供の継続を確保するために必要な費用は、交付金を受け取る第二種適格電気通信事業者を含め、受益者であるブロードバンドサービスを提供する事業者全体で負担する仕組みとすることが公平であるという考えの下、本制度が創設されました。

Q
第二種適格電気通信事業者が黒字であれば補てんは不要ではないのですか。
A

・ブロードバンドユニバーサルサービス制度は、「支援区域」でブロードバンドユニバーサルサービスの提供を確保している電気通信事業者の「支援区域」における費用の一部を、その事業者も含め、日本全国でブロードバンドサービスを提供している事業者に応分に負担していただく制度です。また、「支援区域」において一定規模のブロードバンドユニバーサルサービスを提供する電気通信事業者であれば、申請により第二種適格電気通信事業者となることが可能です。

 したがって、本制度は、日本全国でブロードバンドサービスを提供している事業者の全体で、日本全国の「支援区域」でブロードバンドユニバーサルサービスを提供する事業者の安定的なサービスの提供を確保していく制度であるといえます。

Q
不採算地域の利用者が自分で負担すればよいのではないですか。
A

・都市部等の採算地域でご利用のお客様にとっては、競争の進展により多様かつ低廉なサービスを享受することが期待される一方、不採算地域におけるサービスの確保が困難となる場合、現在の日本全国津々浦々整備された電気通信ネットワークが維持できず、当該地域との双方向の通信が利用できなくなる等お客様利便の低下につながる問題があります。

・したがって、ブロードバンドユニバーサルサービス制度に基づき、不採算地域のサービス確保にかかるコストを、当該地域のサービス提供により受益する電気通信事業者、ひいてはお客様に負担いただくものです。ご理解いただきますようお願いいたします。

Q
多くの事業者が負担金を利用者の利用料金の一部に上乗せして徴収しています。なぜ、利用者に転嫁するのですか。
A

・ブロードバンドユニバーサルサービス制度に係る負担金は、不採算地域のブロードバンドユニバーサルサービス提供にかかるコストを、当該地域のサービス提供により受益する高速度データ伝送役務提供事業者、ひいてはお客様にご負担いただくものです。ご理解いただきますようお願いいたします。

Q
携帯電話もブロードバンドサービスの維持のために負担するのですか。
A

・ブロードバンドユニバーサルサービスは双方向のサービスであり、不採算地域においてこれらのサービスの提供が確保され、こうしたサービスの利用可能者数が増加することは、都市部を含めた日本全国すべての地域においてブロードバンドサービスを提供するすべての事業者が受益することとなります。本制度は、こうした受益者の全体で不採算地域におけるブロードバンドユニバーサルサービスの安定的な提供を確保しようとするものであり、この受益者には、4G、5Gといった携帯ブロードバンドサービスを提供する事業者も含まれると考えます。

・負担金を負担する事業者がこれらのサービスを利用するお客様に負担を求めるかどうかは、各事業者様が決めることになりますので、ご利用の事業者様にご確認願います。

Q
TCAのHP掲載の負担対象事業者のリストに掲載されていない事業者に負担分を支払っています。これはどういうことですか。
A

・第二種負担金の負担対象者である高速度データ伝送役務提供事業者の中には、FTTHHFC等のブロードバンドサービス回線を他の電気通信事業者に卸電気通信役務として提供している事業者もいます。代表的な例として、光ファイバを設置している事業者や、ケーブルテレビ事業者があります。

・「ブロードバンドサービス回線を他の電気通信事業者に卸電気通信役務として提供している」高速度データ伝送役務提供事業者は、他事業者に卸電気通信役務として提供している回線数も含めて第二種負担金を拠出しています。

・このため、ブロードバンドサービス回線の提供元と提供先の個々の契約内容により、第二種負担金相当額の負担(現行1回線あたり年額2円)を回線提供先である電気通信事業者(インターネット接続事業者やケーブルテレビ事業者)に求めた場合、負担を求められた事業者は、自社の経営努力の中で負担をするか、あるいはお客様に負担を求めることとなるため、高速度データ伝送役務提供事業者リストに掲載されていない事業者からブロードバンドユニバーサルサービス料金を請求されることがありえます。詳細はご利用の事業者様にご確認ください。

Q
負担対象事業者でない事業者が、利用者に負担金の負担を求めることができるのですか。
A

・ブロードバンドユニバーサルサービス制度での第二種負担金の負担義務は、高速度データ伝送役務提供事業者となっています。その第二種負担金相当額を利用者に求めることや、ブロードバンド回線を提供している他の事業者に求めることについては、各事業者の経営判断の中で行うこととなります。ブロードバンド回線の提供を受けている事業者においても、正当な根拠(負担金の一部をブロードバンド回線提供先に納入するという事実)があれば、同様の検討をし、結論を出すこととなります。

Q
A社は負担分を利用者から取っているのに、B社はどうして取っていないのですか。
A

・ブロードバンドユニバーサルサービス制度は、負担の公平性の観点からより多くの電気通信事業者が拠出を行うことを基本としつつ、負担する事業者の収益の額(売上高)の規模については拠出を行えるだけの経営基盤を有する電気通信事業者が十分存在すると考えられる水準に設定するよう検討が行われた結果、電気通信関係の収益の額(売上高)が10億円以下の電気通信事業者は負担金の納入対象とはなっておりません。

・また、電気通信関係の収益の額(売上高)が10億円を超えても、ブロードバンドユニバーサルサービス制度に係る負担金は、当該負担金を拠出する事業者の費用の一部を構成するため、当該負担金を各事業者が内部吸収するか、利用者に負担を求めるかは、各事業者の経営判断となっております。

Q
ガスや電力では払っていないのに、なぜ電気通信サービスだけ払う必要があるのですか。
A

・ガスや電力は、現時点では地域独占性が強いため、不採算地域におけるサービス提供は採算地域からの内部相互補助によって確保されると考えられます。 したがって、不採算地域のサービス提供にかかるコストは、お客様が個別に負担するのではなく、一般の電気料金やガス料金の中に含めて負担していると考えられます。

・一方、競争の進展が著しい電気通信事業においては、地域通信市場の競争が都市部等の採算地域を中心に進展する中、不採算地域のサービス提供にかかる負担を、ブロードバンドユニバーサルサービス制度に基づき、当該地域においてブロードバンドユニバーサルサービスを提供する第二種適格電気通信事業者だけでなくブロードバンドサービスを提供する事業者の全体で応分に負担していく制度となったことから、お客様に対して個別にコストをご負担いただくものです。

Q
負担金はいつから負担(支払い)をするのですか。
A

・令和8年度の負担金は、同年3月末における負担事業者様ごとの算定対象回線数が総務大臣から弊協会に通知されてから2週間以内に、弊協会から負担事業者様あてに納付通知書を送付することにより徴収させていただきます。

・負担事業者様が利用者様に対していつ負担を求めるか、求めないかは、各事業者様が決めることになりますので、利用者様の負担の有無や時期については、ご利用の事業者様にご確認願います。

回線単価について

Q
回線単価はいくらになるのですか。
A

・令和8年度の回線単価は1年間で2円とされています。

Q
回線単価はどのように算定されたのですか。
A

・第二種適格電気通信事業者に交付することが必要とされる交付金の額と支援機関の事務経費を加算し、予測される前年度過不足額を減算した額を、令和8年1月~12月まで令和7年6月末の予測算定対象回線数の総数の合計で除すことにより算定されています。

Q
今後、回線単価はどうなるのですか。
A

・今後の回線単価の見通しについては、現時点では分かりかねます。

・なお、制度上、年度終了後(4月)に単価を見直して、変更があれば7月から適用される「調整単価」という単価が規定されていますが、令和8年度の負担金の徴収は令和8年3月末の回線数に基づき1回しか徴収しませんので、令和8年4月には見直しを行いません。(2025年12月23日追記)