プレスリリース
「違法音楽配信対策協議会」の設立について
2009年9月16日
社団法人 電気通信事業者協会
社団法人 日本レコード協会
本日、社団法人電気通信事業者協会及び社団法人日本レコード協会は、総務省等関係省庁との密接な連携のもと、深刻化する違法な携帯電話向け音楽配信(いわゆる「着うた®」・「着うたフル®」の違法配信)に対する実効性のある対策を検討するため、携帯電話事業者、音楽権利者等関係者の参加を得て標題の協議会を設立いたしましたので、以下の通りお知らせします。
記
1. 本協議会設立の経緯
我が国における音楽配信市場は年々拡大傾向にあり、2008年には約905億円の規模に達しました(日本レコード協会統計)。その約9割が携帯電話向けの「着うた®」・「着うたフル®」等の配信によるものです。その一方で、青少年を中心に違法な携帯電話向け音楽配信の利用が蔓延している実態があり、正規の「着うた®」・「着うたフル®」をはるかに上回る年間約4億ファイルもの違法な音楽がダウンロードされています(2008年日本レコード協会調査)。
かかる状況は、健全な音楽配信ビジネスの発展や知的財産権の保護の観点から音楽権利者などにおいて深刻な問題となっており、また、ネット利用における規範意識の低下、青少年の健全育成の観点から携帯電話事業者などが問題視する向きもあります。
このような携帯電話向け違法音楽配信に対して、音楽権利者は、違法な音楽ファイルの削除要請、悪質行為者に対する法的措置、啓発・教育活動などの取組を実施し、また、携帯電話事業者は、フィルタリングの普及啓発の取組を進めるなど、様々な取組みを実施してきましたが、諸々の課題により十分な効果が得られているとは言えません。
この違法音楽配信の問題を抜本的に解決し、これまでの自主的取組みより更に実効性のある対策を実施するため、今年4月、総務省は「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会」(座長:一橋大学 堀部 政男名誉教授)の傘下に「違法音楽配信対策WG」(主査:慶應義塾大学 菊池 尚人准教授)を設置し、フィルタリング等これまでの取組みの改善や一層の強化、新たな取組みの一方策として同WGで提案のあった携帯端末における違法な音楽の利用防止技術等の様々な対策に関する検討を行ないました。同WGのこれまでの検討結果は、8月27日、親会である同研究会の「第一次提言」として総務省から公表されました。
本協議会は、前記「第一次提言」を受けて、これまでの取組みより更に実効性の高い対策に関するより具体的な検討を民間レベルで進めることを目的に設立いたしました。設立にあたっては、総務省をはじめ、多数の関係者や関係省庁からのご参加をいただきました。今後、本協議会は、前記「第一次提言」で示された今後の方向性に基づき、本年中を目途に新たな対策の方向性について関係者の合意を得ることを目指して検討を進めてまいります。
(参考)
総務省「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会」第一次提言
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02kiban08_000025.html
2. 協議会の名称
「違法音楽配信対策協議会」
英文名称:CAMP (Council for Countermeasures Against Mobile Music Piracy)
3. 本協議会の主な検討事項
・ 前記「第一次提言」を踏まえ、新たな技術的対策の提案を叩き台とし、実効性の高い対策の実現に向けた
課題の検討、技術検証等の実施
・ これまでの取組みの改善や一層の強化における課題の検討
・ 青少年の規範意識向上に向けた施策の検討(関連団体との連携による)
4. 本協議会の構成
【会長】 菊池 尚人(慶應義塾大学准教授)
【顧問】 相田 仁(東京大学大学院工科系研究科教授)
【構成員】
○携帯電話事業者:
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
KDDI株式会社
ソフトバンクモバイル株式会社
イー・モバイル株式会社
株式会社ウィルコム
○端末製造事業者:
(調整中)
○音楽権利者:
社団法人日本音楽著作権協会
社団法人日本音楽事業者協会
社団法人音楽制作者連盟
社団法人日本レコード協会
エイベックス・マーケティング株式会社
ビクターエンタテインメント株式会社
○音楽配信事業者:
株式会社エムティーアイ
株式会社ドワンゴ
○関係省庁
総務省総合通信基盤局消費者行政課
内閣官房知的財産戦略推進事務局
文化庁長官官房著作権課
経済産業省商務情報政策局
【事務局】
社団法人電気通信事業者協会
社団法人日本レコード協会
(注)「着うた®」及び「着うたフル®」は、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの登録商標です。
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